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DenBun 能「融」

もう1週間がたってしまうのだが、矢来能楽堂で味方玄さんの「融」を鑑賞した。

DenBun 能というのは、一般社団法人伝統文化交流強化が主催する能公演のこと。



今回はその第1回目。


小書きに「舞返」に蝋燭能の演出。蝋燭のともる特別な空間で、味方さんの舞ぞ存分に堪能でしたし、シテ方味方さんの謡と地謡と囃子の見事なハーモニーがまるで和製オペラのように能楽堂にいっぱい響き渡りとても素晴らしかった。


最近注目している川口晃平さんも仕舞で「山姥」を。力強い謡と舞に引き込まれた。


関連記事: 「味方玄の能楽ちょっといい話」


この日の装いも記録のために




味方玄の能楽ちょっといい話

先週、伝統文化交流協会主催の標記の講座に参加した。


毎月参加している氷川まり子さんの能楽講座は、舞台の背景中心のお話だけれど、今回のは、能楽師による詞章の解説を中心にしたもの。年に何回か開催されてていてれ、味方さんファンとしてはぜひとも聞いてみたいとは思っていたのだけれど、なかなかスケジュールが合わなかったところ、ようやく願いが叶ったというもの。


お題は、月の名曲『融』。


かつて左大臣源融の邸宅があった六条河原の院が、今ではその面影もなく寂しく荒れ果てている。名月の夜に、往時を懐かしんで現れた融の大臣の霊が、月明かりに誘われるようにみやびやかに舞うというお話。


味方さんは、ご自身が舞うときに思い描く情景と謡を交えてお話くださるので、私も同じ月を見ているような気持になり、その場の情景も自然に思い浮かぶ。


融の大臣の衣装の着付けも実演してくださった。味方さんはあちこちで着付けの実演をされている。私も拝見するのは実はこれが3回目。




たっぷり予習をしたので、10月の公演が楽しみである。


会場が清住公園内の大正記念館だったので、終わってから、公園内をお散歩して帰宅の途に就いた。



4月の能は『八島』

国立能楽堂定例公演を鑑賞。今月のテーマは千利休生誕500年。


狂言「通円」は、日本最古のお茶屋として有名な通円の茶坊主のお話。囃子・地謡があって、シテが面を着ける能の形式の狂言だ。こういう型の狂言を「舞狂言」というらしい。


お隣の席には、茶道をやっていると思われる女子大生。しぐさや詞の端々にお茶の言葉が出てくるので、より深く舞台を味わえたのではないかと、ちょとうらやましく思えた。


能は「八島」。以前にも観てこのブログにも書いたことがあるけれけれど、今回は、「弓流」と「那須」の小書。「那須」では、平家の軍船に立てられた扇の的を那須与一が射ち落す場面をアイが演技を伴って語る。狂言方にとっては習の曲に数えられるのではないだろうか。


「八島」は、義経が屋島の合戦のエピソードを語る曲。義経は悲しいまでに戦が好き。大河ドラマの「鎌倉殿の13人」が描く義経のキャラがまさにこれで、三谷幸喜の解釈はなかなかだなと思ったのだった。


さて、この日の装い。

きものは佐波理の蝋結染め訪問着、帯は尾峨佐染繍の袋帯。


今月の能は『当麻』

雨の降る寒い夜に国立能楽堂へ。


チラシ_国立能楽堂_2022年3月_表


今月鑑賞する能は「当麻」。當麻寺の曼陀羅に纏わる中将姫伝説をもとに作られた作品。舞台となっている日は釈迦の命日の旧暦2月15日。ちょうど今頃だ。


前場の最後に老尼と連れの女性が去っていく姿は、二上の峯を登って昇天する阿弥陀如来と菩薩なのだそうだ。根底にあるのは阿弥陀信仰。西方極楽浄土の考え方がわかるとより一層面白いのかもしれない。


この日は満席。シテが観世清和さんだったからだろうか。私にはまだ、役者の良し悪しはわからないのだけど、増面を着けた中将姫の気品の高い舞いは、観世流宗家だからこそ表現できたのだろうか。


この日の装い

和田光正の絵羽小紋に、小袖屋泰庵オリジナル永治屋清左衛門の高野槙紋袋帯。帯締めに道明の唐組を選んだのだけれど、失敗だったみたい。


能『千手』を観る

もう、1週間以上も経ってしまったけれど、国立能楽堂の定例公演を鑑賞した。

狂言は『文荷』、能は『千手』。


『千手』は、一の谷の合戦で源氏に捕らえられ、死を待つばかりの清盛の四男、重衡と、重衡を慰めるために頼朝に遣わされた遊里の長の娘、千手との一夜のお話。


出家の願いがかなわず意気消沈し、自らの罪業を悔やむ重衡が、千手の思いやりに次第に心を開いていく情感を表現した曲である。重衡の心の中を覗く心理劇のような能だった。


世阿弥に代表される複式無限とは全く趣の違う現在能と呼ばれ種類の曲だ。

作者は金春禅竹。世阿弥の娘婿だそうだ。


場面が変わらない一条物で、前シテ、後シテというのがなく、通しで千手がシテ。でも、千手はワキのような役割にも思える。序の舞の後、重衡と千手が肩を触れ合ってすれ違う場面は、二人の契りを表しているのかもしれない。


謡と舞を中心に静かに進行する作品だった。


そして、この日の装い。

西陣宮田織物さんの縫取りお召しに

墨流しの袋帯

マスクが嫌に目立って残念 (;´д`)


歌舞伎を観に

東京は雪が降りだした。積もりそうだ。


さて、正月5日の昨日は、国立劇場の初春歌舞伎公演を観てきた。夫の会社で、団体購入のチケット斡旋があったので夫に頼んだところ、なんとペアではなく私一人分のチケットが届いた。たまには夫婦で観劇なんてのこいいかも、と思っていたのだが、彼には全く興味のないことだったらしい。


いつものようにおひとり様観劇であった。



演目は『南総里見八犬伝』。歌舞伎では通し狂言として演じられるようだ。



歌舞伎はあまり観ないので、よくわからないのだけれど、つまらなかった。立廻りなどの型がわかれば面白くみられるのかもしれない。


それにしても、菊之助さんはいつ見ても美しい。


そして、昨日の装いは、本藍の先染め小紋に、インドの街の風景を刺繍した貴久樹の袋帯。この帯、ほめられ帯なのだけれど、すっごく締めにくいのが難点。




翁付き能鑑賞

喜多流 秋麗特別公演のお誘いを受け、目黒の喜多能楽堂で翁付の舞台を初鑑賞してきた。

喜多能楽堂「喜多流 秋麗特別公演」


「翁」という演目は、特別の公演の際に場を作る神事として、公演の最初に舞う能。能といっても所謂能の形態とは違って、物語があるわけではない。3人の登場人物が決められた様式で舞うだけ。場を作る神事としても儀式のようなものなので、途中から入ることこはできないし、この後の脇能(翁の後に演じられる能のことをそう呼ぶ)との間に休憩がない。


野村萬斎さんのおかげで、「翁」の中では三番叟がちょっと知られているかもしれない。


脇能は「竹生島」。ストーリーはググれば、すぐ出てくるので省略。


今回の席は脇正面。前シテの漁翁が社殿に消えて、後シテの衣装を変える後見の働きがよく見えて、正面からは伺い知れない楽しみがあるものだと思った。脇正面は足さばき、特に 足(feet) の動きがよく見えて、これもまた面白かった。


「竹生島」は起承転結がないので、面白くないという思い込みがあったのだけれど、言葉がわかりやすく、見所も多くてとても楽しめた。アイ狂言も聴きどころ。


脇狂言は「大黒連歌」。大黒役のシテが能面を付ける狂言だ。いわゆるお祝い事のときの曲目なので、あまり内容はないのだけれど、大黒信仰を感じられて興味深かった。


なかなか経験できない公演にご招待いただき、感謝でいっぱいの一日だった。


さて、この日の装い。


表に鱗紋、裏に立涌紋の生地に、なんちゃって和田光正の金彩を施した附下。色と地紋が気に入って仕立てたのだけれど、金彩が邪魔。これがなければ、もっとたくさん着る機会があるだろうにと、ちょっと後悔しているきものの一枚。


帯は、相良刺繍の撫子がかわいい尾峨佐染繍さんの名古屋帯。


まちがいが一か所。帯締めをほどいたところで写真を撮っていないのに気づき、慌てて、もう一度巻き付けた帯締め。写真撮るのだから、ちゃんと締めなおせばいいものを、横着してしまった。これまた後悔。


久しぶりにお出かけの週末

8月に感染者が5000人を超えていこう、さすがの私もちょっと怖くなって、買い物以外の外出は控えていたのだが、感染状況も少し落ち着いてきたし、買っていたチケットもあったりで、先週の金曜日と日曜日に電車でちょっと都会方面に出かけた。


金曜日は、伝統文化交流会が主催する「能学入門 第1回 能『鵺(ぬえ)』を読み解く」に国立能楽堂まで。氷川先生のレクチャーで、11月に鑑賞予定の『鵺』の予習をばっちり!

この日は本藍染めの小紋で。


日曜日は、東京文化会館オペラBOX。こちらは、ちょっとばかし応援しているテノール歌手工藤和真くん出演だったので行ってきた。


「椿姫」と「トスカ」と「カルメン」の3つをそれぞれ、朝岡聡さんのナビゲートでコンパクトにまとめて解説してもらいつつ、見所シーンだけを歌手が歌うという内容。工藤くんは、「椿姫」アルフレード役で出演。


ナビゲーターの朝岡さん、昔、ニュースステーションなんかで拝見していたけど、最近は、コンサートソムリエとして活躍。YouTubeでもときどき、オペラを熱く語る姿をよく見かける。アナウンサー出身だけにおしゃべりが上手。


7月の新国立劇場の「カルメン」でドン・ホセをやった村上敏明さんが、ここでもドン・ホセだった。今回は絶好調だったみたい。最後の絶叫シーンは震えた。


工藤和真君目当てに行ったのだけれど、なかなかコスパの高い(何しろ、チケット代3800円くらいだった)会だった。


日曜日の装いは、バッティクのお着物にワヤンクリの帯。


カルメン@新国立劇場を鑑賞

新国立劇場でオペラ『カルメン』を鑑賞した。


前回2018年のカルメンは、鵜山 仁さんによるオーソドックスな演出だったが、今回は、現代の日本が舞台だった。演出はアレックス・オリエ。『トゥーランドット』で、最後にトゥーランドット姫が自ら命を絶つという演出をした人だ。


今回のカルメンの舞台は現代の日本で、カルメンは超人気の歌手。セリビアの兵士たちは、コンサートの警備員という設定だ。舞台は、ステージの鉄パイプのセットで占められ、鉄パイプのセットの前と裏で物語が進行する。


カルメンは、ステファニー・ドゥストラック。ボディコン衣装がよく似合う妖艶な悪女でありながら、男には束縛されず、自らの生き方は自らが決めるという強い意志をもつカルメンだった。


ドン・ホセ役の村上敏明さんは、最初、声があまり出ていない感じで、カルメンとのデュエットではカルメンの声ばかりが響いて、いまいち感がぬぐえなかった。でも、次第に声も出てきて、フィナーレで、カルメンを刺して絶叫するシーンは圧巻で、涙が出てきてしまった。後で知ったのだが、初日は体調不良で、歌唱なしでの出演だったそうだ。舞台の中で調子を取り戻したようだ。女性を束縛する独占欲の強いホセがよく出ていたと思う。


コロナ禍の影響で、出演者はカルメンとエスカミーリョ以外はすべて日本人だった。ミカエラ役の砂川涼子さんの歌声は素晴らしかった。妻屋さんのスニガがちょっとスケベなオヤジで、かわいくもあった。この人は新国立劇場に欠かせない人だと思う。


さて、これで2020-21年のシーズンはおしまいです。次のシーズンが始まるころには、劇場を満員にできる状況になっていことを願っている。



日本舞踊研修生終了す

6月が終わった。


仕事はオンラインの講義が2つだけで暇だったのだが、趣味は充実で、踊りの舞台が2つ。コロナの緊急事態宣言の影響で、延期されていたイベントがたまたま6月に重なってしまったのだ。


1つは、調布日本舞踊連盟の3,4年に1度開催される公演。しかも今回は創立20周年記念公演だそうだ。もう一つは、調布日本舞踊連盟が参加する調布市主催の「和の出会い」というイベントで、毎年1月に開催される。これには研修生が駆り出されることになっているらしい。


写真右が20周年記念公演の衣装。演目は、大和楽「七夕」。左は「和の出会い」の衣装。演目は、長唄「梅の栄」。


「七夕」では、初どうらんメイクも経験。


どちらも楽しかったけれど、リハーサルから本番・最後の挨拶までのまるまる2日間というのを、ひと月に2回もやるというのは結構ハードなものだった。終わってからずーっと体が重くて、何をするのもしんどかった。


調布日本舞踊連盟の研修期間は最長3年なのだが、公演が1年延長されたおかげで、4年間やらせてもらった。「和の出会い」の舞台をもって終了となった。これからは、4年間ご指導くださった先生のもとで、引き続き、細々と踊っていくつもり。


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Author:miemama
お着物好きの悩み多き特許翻訳者

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