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さららビューティーという名の不思議な商品

昨日は、講師を務めている某翻訳学校の後期選択授業のための体験レッスンで、久しぶりに講師のお仕事。歳のせいか2時間の講義でぐったり。帰宅して、とりあえずのビールを飲んだら、もう何もする気がなくなってしまった。

そんな昨日は、雨模様だったのでシルックの単衣に道頓織の名古屋帯でシンプルに。

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長襦袢もシルックの楊柳地のもの。その下にさららビューティーの下着とステテコタイプのパンツ。ポリの着物の時は汗染み対策をあまり考えなくていいので薄着ができていい。正絹の着物だと、長襦袢の下は分厚い汗取り襦袢で重装備になる。正絹が涼しいなんて嘘だと思う。

ところで「さららビューティー」という名の商品にふと疑問がわいた。なぜなら、あまり吸湿・速乾性を感じなかったから。

ネット通販でいろいろなお店で扱われている。東レ(グループの)機能性原糸使用。汗を取り込んで素早く発散、という謳い文句なのだが、「東レグループの機能性原糸」って何? これは、東レの糸では決してないということを示唆している。東レの糸なら、東レ商品のブランド名を謳うはず。例えば、吸汗・速乾性の繊維であれば「フィールドセンサー」とか。

で、この製品のメーカー名が不明。通販サイトをみても、メーカー名がどこにも書いてない。いかにも東レ製品です、と勘違いさせるようなものばかり。商品の袋には書いてあったのだろうが、購入当時は何も考えず、確認もせずに捨ててしまった。

たかはしきもの工房の満点スリップを薦める人もいるけれど、あれは蒸れると思う。社長さんに直接聞いたこともあったけど、その点は否定していなかったし。麻子さんは補正がたっぷりなので、暑そう。フィールドセンサーの肌襦袢を試してみるべきか? あるいはユニクロのエアリズムを着物ように改良して着用してみようか、などと夏に向かってあれこれ思案する今日この頃である。

        

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雨の鎌倉散歩

もう1週間前のことになる。先週水曜日、お世話になっている(お世話している?かも)呉服屋さん主催の着物で集う会があった。今回は鎌倉。

11時半に鎌倉駅に集合して、和食のお店「楠の木」さんでまずは腹ごしらえ。

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こんな桶の中に入ったお料理のランチコース「風流御膳~鳩宮~」。
湯葉のお刺身、鱒の包み蒸し焼き、そら豆の最中、京胡麻豆腐、カリカリ豆、稚鮎の変わり揚げ(実はエビだったかも?)、せいろそば、コーヒー。

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地ビールもいただきました。

しかし、ランチのコスパはいまいち感が……。

お腹がふくれたころ、窓の外は雨模様。天気予報では3時ごろからということだったのだが。そんあわけで、江ノ電で紫陽花寺に向かう予定を変更し、バスで報国寺へ。

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門前で記念撮影。柴山千代子さんの雨コートが活躍。

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竹の庭というより竹林が素晴らしい。とても心が静まり安らぐ空間だ。

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庭を眺めながらお抹茶をいただいた。

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楓の葉の中にピンクのかわいらしい花ような葉のようなものが出ていた。楓の花かと思ったが、調べてみたらイロハモミジの若い果実だそうだ。新緑の季節のもみじももいいものだ。

日常からの解放感をたっぷり感じた一日だった。

さて、この着物で集う会での私の着物はこちら。

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先染めの本藍染の着物と、ちりめん地の染め名古屋なり。

        

くり死す

今朝、4時半ころ、我が家の柴犬くりが逝ってしまいました。15歳と1か月でした。


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先週土曜日の午後に急に動けなくなり、急遽、お世話になっている動物病院に連れて行きましたが、手のほどこうしようがないのでこのまま自宅で看取ってくださいとのこと。それから、2日半、ずっと同じ姿勢で横たわったまま。自力で起き上がろうとした時もありましたが、力尽きたということでしょう。静かに息を引き取りました。

若いころは、しょっちゅ脱走して、私を悩ませて、挙句の果てには脱走犬として「どうぶつくん」というテレビ東京の番組にまで出演したおてんば娘でしたが、歳には勝てず、今年の夏を超えられるかな、などと家族で話していた矢先、突然、動けなくなって、あっという間に逝ってしまいました。


        

御慶事 by 青木酒造

とてもおいしいお酒をいただいた。

御慶事 袋吊り斗瓶取り 純米大吟醸
茨城県古河市の青木酒造製

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「獺祭」というお米に失礼なくらいの精米歩合を誇るお酒が最近人気だが、このお酒も精米歩合38%。
しかし、とろ~っとした甘さなのにすっきりとしていて、深いコクも感じる。こんなにおいしいお酒があるのかと感動してしまった。

兵庫県特A地区産「山田錦」の純米大吟醸を、「袋吊り」という贅沢な方法で搾ったのだという。圧力をかけずに搾るので、雑味がなく透明な味わいになるということだが、雑味を除去しても旨味は残るということか、しっかりした味がある。

あんまりおいしいので、酒好きの友に、日本ワインのご教授をいただいたお礼に送ろうと思ったが、蔵元で売り切れになっていた。純米じゃない「袋吊り斗瓶取り大吟醸」2018年出荷分がもうすぐに在庫予定だそうだ。さて、どうしようか。

        

初めての海老蔵さん

13日の日曜日は歌舞伎座で海老蔵さんを観てきた。

青山きもの学院師範科の同窓会である。今年の参加者は約300人とのこと。


演目は「雷神不動北山櫻(なるかみふどうきたやまざくら)」。市川海老蔵さんが五役を勤めた。歌舞伎痛の先生のお話では、この演目を通しでやることはないとのことだったので、一人で五役というのもなかなかないことなのだろうと思う。

それにしても、海老蔵さんは美しいし、華がある役者さんだ。あまり好きなタイプではないのだけれど、舞台の上ば別物だった。

さて、この日の私の着物はこちら。

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佐波理のろうけつ染めの訪問着と同じく佐波理の袋帯。そして、全面ビーズの帯締め。
帯はシングルという特殊な織り方である。帯の表地と裏地が一枚になるように織ってある。裏側は絽織に見えるので夏でも締められるそうだ。この帯、意外に何にでも合う。買ってよかったと思える一枚である。

しかし、コーディネートとしてはちょっと寂しい。どこかに赤が欲しかった。

        

日舞のお稽古

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きものは左右均等には着られない

先日、東京キモノショーのワークショップ「きもの寸法相談」に参加してきた。

いままで何枚も着物を仕立ててもらったが、ちょううどよく、気持ちよく着られる着物は少ない。胸の皺がどうしてもきれいに整理できなかったり、おはしょりの幅が均等にならなかったり……。そんな悩みを、寸法から解消できないかと思ったのだった。

アドバイザーは仕立て屋ツキヒコの彦根由美さん。以前にこの方の書いた「正絹を自分で洗う本」や「マイサイズのみつけ方」という冊子を購入したことがあり、和裁士の立場からかなり着物を研究なさっている方とお見受けする。

相談会は、ただ採寸してサイズを決めるというのではなく、普段どこが気になっているか、そこをどうしたいか、どんな着方が好みかをいろいろ聞いてくれ、そこから寸法を割り出してくれるものだった。

以下、そこで初めて知ったこと。

その1: 衿から胸にかけての皺は、衿の仕立て方の良し悪しに左右されるというと。衿部分の処理はとても難しいのだそうだ。仕立ての際「衽下がりをはらませる」よう指定といいとアドバイスをされたのだが、実は、この意味を理解して、その通りにできる和裁士さんは少ないとも。

その2:きものは左右均等には着られないということ。おはしょりの幅がどうしても左側のほうが広くなってしまうので、平行なおはしょりにしたいのだが、と相談したところ、鏡で肩線の位置が左右で違うことを教えてくれた。帰宅してから自分でもう一度確認した写真が下の2枚。

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(左肩)

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(右肩)

右が後ろ側に、左が前側にずれ、左の肩線が右の肩線より前に位置するようになる。ふつうは大体こうなるのだそうだ。右前身頃は一重上げされて内側に隠れてしまうため引っ張られることが少ないが、左の前身頃は外側に出るため、おはしょりを整えるとき右下側に引っ張るからなのだそうだ。そうすると引っ張ってずれた分だけ左側が長くなり、おはしょりの幅が広くなるという。だから左のおはしょりが広くなるのは仕方のないことなのだそうだ。

どうしても平行にしたい場合は、繰り越しを大きくとるか、着付けで何とかするしかないとのこと。私は今までも繰り越しを7分にしていたし、これ以上衿を抜くと品がなくなるような気がするので、結局、着付けで何とかするということで妥協。

その3:抱き幅を指定通りに仕立ててくれるところは少ないということ。(これは以前から何となく気づいていたことではある。)
下半身デブの私。胸元をすっきりさせるには抱き幅の指定が肝要なことはわかっていたのだが、だいたい指定した通りにはなっていない。前幅より4分少なく指定するとできないといわれることも多かった。今回、彦根さんが出してくれた私の寸法は、前幅から5分も少ない。彦根さん曰く、「できるとこ少ないかもしれませんが……」。

その4:ようするに理想のマイサイズに仕立ててもらうためには、腕のいい和裁士さんを見つけなければならないということ。彦根さんのところに頼めってことかもしれないね。

今まで私が仕立ててもらった中では、ばらつきがあるものの青山きもの学院の「あも」さんが一番上手。でも、高い。腕がよく、納得できる価格の仕立て屋さんを見つけなければならない。仕立て屋ツキヒコさんの仕立て代は高くないけどね。さてどうするか。

最後に、ワークショップ参加の日のコーディネートを載せておく。

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結城縮(奥順はたおり娘)
貝紫染色の螺鈿の付いたぜんまい紬の帯
ピンク/白の帯締め(道明)
モスグリーン/薄黄色の帯揚げ(ちりめん地)

(鉄男くんたちの鉄道模型運転会のために、部屋がちらかっていて恥ずかしい)

        

初めてのワインレッスン

某有名ソムリエが主宰するワインスクールでワンコイン(500円)で4種類のワインの味比べができるという体験講座があることを知り、時間もあったので参加してみた。初心者の体験レッスンで出てくる4種類なんて、だいたい予測はできるのだが、4種類を比べながら飲むという機会はなかなかないし、ワンコインでそんな体験ができるというところに魅かれた。

教室に入っていきなりびっくり!

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部屋のホワイトボードの前のテーブルにこの4本の瓶が並べられている。えっ?! まさかこれを500円で試飲?  やはり、ただの飾りだった。4本で200万円以上はするものね。

さて、前半は世界の主要なワイン産地とその変遷やワインの製造工程のお話。解説を聞いているうちに、目の前の4つのグラスに4種類のワインが注がれていく。

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テイスティングするワインは白赤それぞれ代表的な2種類、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、ピノ・ノワール、カベルネ・ソーヴィニヨン。

こうやって並べてみると歴然とちゃがうし、色だけですぐわかってしまう。なので講師は、色の特徴については省略し、それぞれの香りと味の特徴を説明する。そして、テイスティングをして品種を予想する。

白でも、香りや味にはっきりとした違いがあって、ちょっと感激。頭では違いを知っていても、嗅覚と味覚で違いを実感したことはなかったもの。

赤は普段飲みでも味の違いは実感していたが、香りについてはよくわからなかった。しかし、2つを比べると違いが歴然。なんだかうれしくなってしまった。それにしてもピノ・ノワールってこんなに軽かったっけ? というようなワインだった。

そして、お料理との組み合わせについての講師からのアドバイスは「ワインの色と料理の色をあわせよう」だった。

色の薄いソーヴィニヨン・ブランには白身魚(真鯛など)のカルパッチョなど、それよりボリューム感のあるシャルドネにはホワイトソースや バターのソースを使った料理。赤の場合、ピノ・ノワールには鶏肉や豚肉、濃い赤のカベルネには牛肉など、だそうだ。

最後に、テイスティングしたワインのお披露目。

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左から
サンセール・ブラン 2015 ドメーヌ・ボナール(フランス ロワール地方)
カサブランカヴァレー・シャルドネ・グラン・セレクション2015 ラポストール(チリ)
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2015 ジョゼフ・ドルーアン(フランス ブルゴーニュ地方)
アコンカグアヴァレーエステート カベルネ・ソーヴィニヨン 2016 エラスリス(チリ)

値段はフランスのソーヴィニヨン・ブランが一番高い3240円、続いて、ピノ・ノワール 2332円。私には、シャルドネ、カベルネがかなりおいしいと感じた。それぞれ順に、2100円、1728円だそうだ。チリワインの高いコストパフォーマンスがここでも証明されたようだ。

会社を辞めてフリーになってから、一緒にワインを楽しめる仲間がいなくなってしまい、一度にいろいろな味を楽しむことがなくなってしまっているので、とても楽しい1時間だった。(ただし、おいしい料理とともに楽しむというわけにはいかない。)

        

鉄男くんたち 20180504

この連休中も鉄男くんたちが我が家に集まり、悪だくみ。



昨年暮れからの5か月間の成果が素晴らしい!

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  鉄男くんたち
        

映画人の墓碑の会 全合葬者合同追悼会

4月29日(日)、昨年暮れに亡くなった知人の納骨が行われるというので、隅田山多聞寺を訪れた。間近にスカイツリーがそびえるが、静かな下町風景の中に佇む寺である。

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茅葺の山門を入ると左手に本尊『毘沙門天』の案内碑がある。ご本尊が毘沙門天ということで、隅田川七福神めぐりの終点のお寺でもある。

山門は京保年間に一度焼失したが、その後すぐに再建され、関東大震災や戦争の災禍を免れて280年余り。墨田区最古の建造物だそうだ。

さて、知人の埋葬は、「映画人の墓碑の会」による合葬で行われる。「会」では毎年1回、それまでの1年間に亡くなった方を納骨・合葬して、墓碑銘にその名を刻むのだそうだ。

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今年は知人を含めて13名の納骨・合葬が行われた。本堂には故人の親族や縁のある方々が大勢集まり、これ以上は入れないほどだった。思想・信条、宗教・宗派を問わないということだが、葬送は、多聞寺が真言宗智山派の流儀に則って行われる。

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墓碑の題字は故新藤兼人監督のものとのこと。
裏には、この下に眠る故人の名が刻まれている。

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山本薩夫や今井正、新藤兼人、乙羽信子などの名も。この「映画人の墓碑の会」、現在は俳優の堀内正美さんが名誉会長とのこと。

私の知人は「共同映画」という会社で映画の普及に努めた方だった。ご冥福を祈る。

        

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Author:miemama
お着物好きの悩み多き特許翻訳者

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