fc2ブログ

収容容器

「収容容器」という表題の発明がある。
容器って物を収容するものじゃないのか?
「収容容器」と「容器」との違いは何?

"accommodation container" ってすっごく冗長な気がするんだけど、
ワード換算で仕事しているので、1語か2語かは収入を大きく左右する。誘惑に負けそう。

      
スポンサーサイト



花見

東京は昨日、桜が満開になったそうだ。今週末はお花見日和かな? 私は来週、京都でお花見の予定。今年はちょうど見頃の時期に行けそうだ。

花見の花は桜でなければならないのでだそうだ。

農耕のシーズン到来を告げるように桜が開花していく。桜の花が開くと、農民たちは、作物を植え、種を撒く季節の訪れを知る。そうして、桜の木を囲み、春の訪れに感謝して花を愛で、1年の豊作を祈る宴を張る。

これが花見の起原だと、伝統文化ジャーナリスト氷川まりこ先生から伺った。一昨日、4か月ぶりに出席した文化講義のテーマが「花」だったのだ。

文化講義は3回も連続で休んでしまったので、6か月間の講義の肝の部分を聴き逃したようだ。

そんな文化講義へは、田園調布「秀や」で誂えた、縹色のような納戸色のようなきれいな色のお召で出席。写真だと色がきれいに出ない。残念。

20190328154315859.jpg 

帯は阿部佳雪の染帯(ちりめん地)
帯揚げは薄緑色のちりめん
帯締めは、青藍色の冠組

      

tag : 田園調布「秀や」

琉球染織工房巡りの旅(その2)

大城廣四郎工房を後にし、首里城方面へ。といっても目的地は城間びんがた工房。

紅型は琉球王朝時代に王族しか着用を許されなかった沖縄の伝統衣装。城間びんがた工房は琉球王朝時代から続く紅型三宗家の一つ。特に城間家は、明治時代の王府廃止による紅型の衰退を乗り越え、 第二次世界大戦の戦禍からも復活を果たし、初代から現在の16代目栄市さんまで一度も途絶えることなく紅型を染めて続けてき唯一の染屋さん。そんな誇りが、対応してくださった現在のご当主栄市さんの言葉の端々に感じられた。 

20170407_092643.jpg

上の写真は2年位前に何かの展示会で撮ったもの。栄市さんがまだ16代と表記されていない。家督を継いだのはこの直後だ。城間三代の展示会があったっけ。

工房は写真撮影は基本的に禁止だったので、工房内の写真はないけれど、職人さんの色差しの様子などを見学させていただいたり、栄市さんから工程の説明をしていただいたり、道具のお話を伺ったりと、とても楽しいひと時だった。

沖縄はどこに行っても戦禍からの復興が語られる。ここでは、拾った銃弾の中をくりぬいて作った、糊の出し口を見せていただいたときは、ちょっとびっくりした。レコードを適当な大きさに切ったもので糊を延ばしたり、物のない時代の工夫だけれど、意外にもそんなものが使い勝手がよくて、今でもつかっているのだとか。

最後に工房の入り口で記念撮影。

20190316120003508.jpg 

この後、首里城を観光して1日目は終わったのだった。



そして、翌日は読谷村の工房真南風へ。天然の色素に拘った花織で知る人ぞ知る。奥でお顔をのぞかせているのは工場長の花城武さん。ここから先は撮影禁止。

20190316120716232.jpg 

9年前に、伝統を引き継ぎつつ新しい花織を作ろうと開いた工房だそうだ。

化学染料は、ひとつの色の集まりのような均一な色に染まるけれど、草木染の場合は、黄色ひとつをとってもその中に明るい色の分子もあれば暗い色の分子もあって、色自体に奥行きがあるのだとか。それを掛け合わせることによってより深く、複雑な色が生まれる、それが天然の草木染に拘る理由だと。

1階で糸を染め、2階で機を織る。優しいが、しかし複雑な色の花織が生まれる。花城さん曰く。色糸は少なめに染めるのだと。そうすると、織子さんが想像力をかきたてられ、工夫をして、思いもしないいいものが生まれてくることがあるのだそうだ。

さて、この工房の隣には「ギャラリー真南風」というのがある。

沖縄中の染織が集められる場所だという。個人的に見学することはできないらしいが、呉服屋さんの販売会のようなことはやるらしい。最近、お手入れでよく利用する「染の近江」さんもここで展示会をやったことがあると、調布店の店長さんがおっしゃっていた。
20190317153441612.jpg 

裏に回ると東シナ海が広がる。

20190317153455909.jpg 

そんなわけで、ツアーのメインイベントの販売会はここで行われたのだった。

目に留まったのは、城間栄市さんの藍型の着尺と工房真南風の花織の帯。着尺は小千谷縮に藍型の小紋。紅型の着物って全然興味なかったけど、これは好き。帯は、ロートン織とティー花だけの花織で織られた何とも上品で美しいかった。

1550574193283.jpg 


お値段もそれはそれは素晴らしかったわ~~~~~。

技術を廃れさせないためにも、消費者に飽きられない物づくりのためにも、こういう手の込んだ、誰が買えるのかもわからない高価なものは一定量作っていく必要があるのだろう。それをベースに普通に手にできる「おしゃれ」な着物が生まれるのかもしれない。

     

琉球染織工房巡りの旅(その1)

もう1か月も前のことになってしまったが、先月、沖縄の染織を訪ねて1泊2日の弾丸ツアーに参加してきた。

訪ねた工房は3カ所。
1日目に南風原町の大城廣四郎染織工房と、首里の城間紅型工房。翌日に読谷村の工房真南風。

最初に尋ねたのは、大城廣四郎工房。廣四郎の名があるけれど、現在は2代目の一夫さんがご当主。琉球絣や花織を主に作っている。

かすりの道を200~300mほど下ったところに工房の立派な看板。

20190221174551602.jpg 

20190221174318588.jpg 

かすりの道の両脇のブロック塀には、ところどころに絣模様の説明が記載されている。
20190221174313892.jpg 
絣を括った糸を張る場所も。
20190221174325144.jpg 

工房への道のりの数分間だけでも、織物の町なのだと実感できる。
下の写真はフクギ。沖縄の染織の黄色の原料になる。いたるところでこの木を目にする。

20190221174720531.jpg 

20190316123809873.jpg 

フクギの皮を乾燥させて煮るのだそうだ。こんな木の皮から鮮やかな黄色がとれるなんて不思議。この写真は大城工房でとったものだが、真南風工房は、台風の後に倒れた木々を拾ってきて染料にするのだと話していたっけ。

20190221174540420.jpg 

上の写真は琉球藍。琉球藍は、阿波の蓼藍とはことなり、キツネノマゴ科の多年草。インド藍ともちがう。なのにみんな成分はインジゴなのね。下の写真は黒色の染料となる車輪梅。

 20190221174537864.jpg 

大城さんは写真撮影OKだったので、たくさん絣の括りも、染の作業も、機織りの現場もたっぷり見せていただいた。今、沖縄の染織はとても人気があるので、現場もとても活気があるように見えた。

20190221174322583.jpg

        

プロフィール

miemama

Author:miemama
お着物好きの悩み多き特許翻訳者

カテゴリ
「趣味のきもの」記事一覧
「翻訳という仕事」記事一覧
「お酒」記事一覧
「クラシックエンタメ」記事一覧
カレンダー
02 | 2019/03 | 04
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
最新記事
検索フォーム
月別(表示数指定)
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク
QRコード
QR
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

訪問者