fc2ブログ

今月の能は『当麻』

雨の降る寒い夜に国立能楽堂へ。


チラシ_国立能楽堂_2022年3月_表


今月鑑賞する能は「当麻」。當麻寺の曼陀羅に纏わる中将姫伝説をもとに作られた作品。舞台となっている日は釈迦の命日の旧暦2月15日。ちょうど今頃だ。


前場の最後に老尼と連れの女性が去っていく姿は、二上の峯を登って昇天する阿弥陀如来と菩薩なのだそうだ。根底にあるのは阿弥陀信仰。西方極楽浄土の考え方がわかるとより一層面白いのかもしれない。


この日は満席。シテが観世清和さんだったからだろうか。私にはまだ、役者の良し悪しはわからないのだけど、増面を着けた中将姫の気品の高い舞いは、観世流宗家だからこそ表現できたのだろうか。


この日の装い

和田光正の絵羽小紋に、小袖屋泰庵オリジナル永治屋清左衛門の高野槙紋袋帯。帯締めに道明の唐組を選んだのだけれど、失敗だったみたい。


スポンサーサイト



よみがえる正倉院宝物展@サントリー美術館

春の雰囲気たっぷりの帯をメルカリでゲット。揚羽蝶が舞う蒲公英のそばで春の妖精が踊っているような、もかわいい袋帯。こんなの締めたら、それだけで心がうきうきしてしまう。


そんな帯を締めて、春の香たっぷりな一日にサントリー美術館へ。



正倉院宝物の再現模造品に焦点を当てた展覧会。

明治時代に奈良で開催された博覧会を機に、宝物の再現模造のプロジェクトが始まったのだとか。模造品というと聞こえが悪いが、材料や技法、構造を忠実に再現しようとする過程が紹介され、当時から現代に至る名工たちの熟練の技や最新の科学技術がなければできないことだったのだと、唸らされた。

精巧な技術の裏側がみられて、ある意味、本物をみるより刺激的な展覧会だった。


もうすぐ桜が開花

気づけばもう3月も半ば。

今年は2月が寒かったせいか、今頃、梅が見ごろ。そして、東京は今週末にはもう桜が開花するらしい。梅も桜も同時に見られるなんて珍しい。


そんな春の香りが漂うなか、先日、花見の起源についての話を伺う機会があった。


起源には諸説あるけれど、もっとも日本の庶民の信仰に基づく説が、豊作起源のお祭りから生まれたというもの。


古代の日本人は、自然現象の中に神秘を感じとり、自然の中のあちらこちらに「カミ」が存在すると信じていた。「カミ」とは実態のあるものではなく、感じるものということだ。


そんな日本人にとって春とは、冬に山に帰っていた神が里に降りてくる季節なのだという。神々が山に籠り、万物がひっそりと生命の再生を待つ期間を冬とよんだ。新たな生命が「殖ゆる(フユる)」期間ということだ。


そして、山に帰っていた神が、田の神さまになり、「御田植えの神」になるため里に降りてくる。その途中で桜の木に宿り、花を咲かせる。桜が咲くとは、神が山から降りてきた証なのだという。


桜の開花は、農耕の開始の合図でもある。


花を囲みお供えをして、降りてきた神をもてなし1年の豊作を祈る。お供えをしただけでは物足りなくて、少しでも神様に喜んでいただくために、歌を歌い、踊り、神楽を催した。酒を飲み、酔うことは、神と交信することだそうだ。


コロナ禍の影響で、花見の自粛が叫ばれたこのこの2年.今年はどうなることやら。


桜の花を美しいと思うことは、花をもてなすことになる。それは花に宿るカミをもてなすことになる。花見の意味ってそういうことなのだろう。


田の神だけでなく、いろいろな神様が宿ってくれて、たくさんもてなしたら、少しは平和な世の中になるのだろうか?


桜の染帯で。



プロフィール

miemama

Author:miemama
お着物好きの悩み多き特許翻訳者

カテゴリ
「趣味のきもの」記事一覧
「翻訳という仕事」記事一覧
「お酒」記事一覧
「クラシックエンタメ」記事一覧
カレンダー
02 | 2022/03 | 04
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新記事
検索フォーム
月別(表示数指定)
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク
QRコード
QR
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

訪問者