アタカスの糸で織った紬
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世界一大きな蛾と言われているアタカス。日本では「与那国蚕」と呼ばれ、沖縄県指定の天然記念物に指定されているそうだ。
インドネシアでは、その大きさと優雅さから人々に親しませているという。1994年からは王室公認のロイヤルシルクとしてクリキュラとともに繭の抜け殻から紡いだ野蚕糸の活用が研究されている。
4月に京都に行ったとき、そんなアタカスの繭からとった糸で織った紬のきものに出会い、その奥ゆかしい光沢と色合いに心がときめいてってしまった。そして、2か月後にこんな形になって我が家にやってきた。
アタカスの幼虫は、いろいろな葉を食べて育ち、繭の色合いは食べる葉に由来するのだそうだ。
繭ごとに色合いを生かすために、繭は一粒ずつ丁寧に紡がれていくとのこと。
仕立て上がってきて畳紙を開いたとき、その美しさにちょっと感激してしまった。
しかし、残念ながらちょっとごわついている。まだまだ着物としては発展途上の糸なのかもしれない。
ちなみにこの着物、緯糸にアタカス、経糸には名もなき(?)野蚕糸がつかわれている。
参考:
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