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浮線綾文

もう2週間も前になるのだが、サントリー美術館で開催中の「神の宝の玉手箱」展に行ってきた。

メインの展示物は「浮線綾螺鈿蒔絵手箱」。
丸みを帯びた美しい箱。金箔が施されているのではなく、沃懸地(いかけじ)という蒔絵の技法を使っているのだそうだ。宮中で広く使われた浮線綾文(ふせんりょうもん)という文様が115個あしらわれている。

浮線綾文は、円の中心に×字の花文を置き、その上下左右に唐花の半分を配した、唐花草文の一種。浮線綾とは、平安後期までは文様を浮織にした綾織物を示すもので、技法の名称だったのだが、後には、浮織に限らず特定の唐花円文の名称となり、平安末期以降は文様の名称として使われたということだ。

そんなわけで、この玉手箱の展示会には、桐竹鳳凰麒麟文、三重襷文、小葵文などの有職文様の解説とともに、それらの文様を施した装束の展示もされていて非常に興味深かった。


この展示会は7月17日まで。

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