結晶っていう難物
▼ 「結晶」って言葉にはいつも悩まされる。
まず数の問題。
通常 "a crystal" なのか"crystals"なのか。
そして「結晶粒」ってなに。
辞書的には "crystal grain"なのだが、grain とparticle の違いって?
粉体中の結晶粒子ってparticleじゃないか? とか……、結晶子と結晶粒ってどう違うのかとか、悩みが尽きない。
ま、ふつうは粒子はparticleでもgrainでもたいして違いはないのだが、結晶を扱う場合はそうはいかない。普段は納期に追われて、そこら辺のあいまいな部分をぼかしてやり過ごしてきたが、今回はちょっと時間があったので、じっくり調べてみた。
結晶の最小単位が結晶子 crystallite
結晶の方丸の中の単結晶とみなせる部分を言うらしい。
この結晶子と似たようなのが結晶粒 crystal grain。
この定義は非常にあいまいだけれど、結晶が固体状の塊になっているときの単結晶といってもいいかも。
いろんな画像から判断するに、結晶の粒が界面を形成するようにくっついている場合の粒のことともいえるかも。
でもって、そんなような結晶同士が凝集してできた粒をparticleっていう。
大きさを比較すると、概して crystallite <= grain < particle ってことになるんでないか?
そんなわけで、「結晶粒子」なんていう単語が出てきた場合にはどういう状態の粒子なのかをよ~く考える必要がある。
でもね、「結晶粒子」がparticleである場合は、わざわざ「結晶」つけなくてもいいんじゃないかと思う。
例えば、「フタロシアニンの粒子」というのとどうこがうがうんだろうか。
フタロシアニンが結晶性だということを強調したいのなら、もっと他の表現があると思う。
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