能楽入門3と国立能楽堂ショーケース
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能楽入門の第3回は「能面を知る」。
講師は観世流シテ方の味方玄(しずか)氏。以前、青山きもの学院の文化講義で、能装束とその着付けについてのお話を伺ったことがある。とても研究熱心で博識という印象の方だった。その時の様子はこちら→ 「能装束とその着付け」
能楽では「面」を「おもて」という。そして、面を着けることを、「おもてをかける」というのだそうだ。
能面はご神体と考えられていて、とても大切にされているということは、兼ねがね伺っていたが、この講義のために13個(数え方、これでいいのかしら?)の女面を、先生ご自身が京都からお持ちくださった。宅配便では何があるかわからないから、ということだ。
女面だけでもこんなにたくさん!
左上から順番に、
小面(こおもて)、小面、増女(ぞうおんな)、増女
万媚(まんび)、曲見(しゃくみ)、姥、泥眼(でいがん)
近江女、老女、老女(?)、橋姫(?)
そして、最後に般若。
それぞれ、髪の描き方とか目とかに特徴があり、おおよそ、どれに使うかということが決まっているとのこと。
さて、そんな講義を受けてから5日後、先月に続いて国立能楽堂が初心者向けに行っている、ショーケース公演で、後シテが般若面をかける「安達原」という能を鑑賞した。
今回のショーケースは、解説もとても明瞭でわかりやすかったためか、内容もよく理解できて、とても面白く観ることができた。が、なんといっても、安達原のアイの演技に目が奪われた。
アイを務めたのは野村又三郎という和泉流の狂言師。後で調べてみたら、野村又三郎家のご当主だったのだ。さすがの演技であった。
そんなショーケースの日の装いも記録のために挙げておく。
きもの:山形の新田織物の夏間道
帯:博多織の紗八寸
帯締めと帯揚げは最近お気に入りのグリーン系とオレンジ系。
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