カルメン@新国立劇場を鑑賞
新国立劇場でオペラ『カルメン』を鑑賞した。
前回2018年のカルメンは、鵜山 仁さんによるオーソドックスな演出だったが、今回は、現代の日本が舞台だった。演出はアレックス・オリエ。『トゥーランドット』で、最後にトゥーランドット姫が自ら命を絶つという演出をした人だ。
今回のカルメンの舞台は現代の日本で、カルメンは超人気の歌手。セリビアの兵士たちは、コンサートの警備員という設定だ。舞台は、ステージの鉄パイプのセットで占められ、鉄パイプのセットの前と裏で物語が進行する。
カルメンは、ステファニー・ドゥストラック。ボディコン衣装がよく似合う妖艶な悪女でありながら、男には束縛されず、自らの生き方は自らが決めるという強い意志をもつカルメンだった。
ドン・ホセ役の村上敏明さんは、最初、声があまり出ていない感じで、カルメンとのデュエットではカルメンの声ばかりが響いて、いまいち感がぬぐえなかった。でも、次第に声も出てきて、フィナーレで、カルメンを刺して絶叫するシーンは圧巻で、涙が出てきてしまった。後で知ったのだが、初日は体調不良で、歌唱なしでの出演だったそうだ。舞台の中で調子を取り戻したようだ。女性を束縛する独占欲の強いホセがよく出ていたと思う。
コロナ禍の影響で、出演者はカルメンとエスカミーリョ以外はすべて日本人だった。ミカエラ役の砂川涼子さんの歌声は素晴らしかった。妻屋さんのスニガがちょっとスケベなオヤジで、かわいくもあった。この人は新国立劇場に欠かせない人だと思う。
さて、これで2020-21年のシーズンはおしまいです。次のシーズンが始まるころには、劇場を満員にできる状況になっていことを願っている。
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