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歌枕展@サントリー美術館

「歌枕 あなたの知らない心の情景」展を観てきた。



竜田川とか吉野とか、せいぜいそれくらいしか知らなかった歌枕


そんなのをテーマに美術館で展覧会って可能なのかしら? とも思いつつも、歌枕の情景は着物の文様にもなっているし、能にもしばしば登場するので、楽しみにしていた。なにの、会期末まであと数日となり、慌てて出かけてきた。


「ちはやぶる 神代もしらず 竜田川 からくれないに みづくくるとは」


竜田川といえば、川のほとりに赤く色づいたもみじの情景が浮かんでくる。そんな特定の土地のきまったイメージが結び付き、実際の風景を知らなくても、歌に託した思いを共有できる言語となったのが「歌枕」なのだそうだ。


でも、それだけではなくて、実際に風光明媚な土地だからというのではなく、言葉の響きや特徴から言葉遊び的に発展していった歌枕も多いそうだ。


「小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ」


小倉山は、京都の紅葉の名所だけれど、そのイメージに加えて、「をぐら」という名前から「小暗し」というイメージに繋がり、ほの暗い情景を読む歌枕になったという。言葉からの連想だ。その土地の事を読んでいるようで、実は裏の意味もあるのだ。


などと、展示されている作品を鑑賞するというより、添えられた解説を読むのが楽しかった。


娯楽の少ない時代の知識人たちの共通語だったのかもしれない歌枕は、絵画や工芸衣装としても表現されて、人々の生活を彩ってきた。


土門拳が「武蔵野」と名付けた5客の皿が心に残った。紺碧と茶色に上下二等分した地色に、白い円が描かれたシンプルで大胆な意匠の古伊万里。土門拳は、その模様から月とすすき野原を連想したのだそうだ。


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この日の装い



きものは夏牛首に刺繍の附下

帯は西陣まいづる山の夏用袋帯

陣羽織は、羽織に仕立てたのに生地の滑りが悪くて、着物の袖が飛び出してしまうとい残念な出来だったので、袖を取ってしまったといういわくつき。


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